今日もトレードお疲れ様です。たぬきです~
先月から動きの幅が10,000円近くになっている原油。
今最もホットな銘柄の一つですが、皆様、海外の原油は、どの市場をお使いですか?あるいは、TOCOM原油の取引において、海外のどの銘柄を指標になさっていますか?
海外の原油と言えば、やはり
WTIと
北海ブレントがメジャー油種になるかと思います。米国産のWTIはNYMEX、北海のブレント原油はICE_EUがいわばホーム取引所ですが、今や、必ずしも別々の取引所で取引する必要はありません。
つまり、
NYMEXにもブレント原油が、ICEにもWTIがあるのです。
8日取引日の出来高です。
ICEのWTIこと、Futures Daily Market Report for ICE WTI Crude Futures(コード:T)は、全限月の合計で317,156枚の取引。
個別では多い順に、2017年2月限の101,825枚、2017年1月限の76,279枚 となっております。
NYMEXのブレントBrent Last Day Financial Futures(コード:BZ)では、全限月の合計が121,982枚、個別では2017年2月限44,044枚、2017年3月限が22,938枚です。
それはまあ、本家はそれぞれ、全限月の合計でNYMEXのWTIは1,664,588枚、ICEのブレントは963,017枚ですから、規模は違います。
でも、TOCOM原油の、先物2017年5月限が32,952枚、2017年4月限30,587枚なのですから、十分な流動性はあると言えるのではないでしょうか。
CMEも、ブレント原油については、出来高増に向け力を入れており、取引所費用の割引も設けられておりました。それも2016年いっぱいで終わりですので、目標レベルには達したということでしょうか。
何も新しい方で取引しなくても…と思われるかもしれませんが、
取引所を集約させることのメリットはあります。
1つには、
証拠金の計算です。
WTIとブレントでスプレッドを組む場合、ポートフォリオ全体のリスクはそう大きくはならないはずです。
しかし、取引所が別々ですと、それぞれのクリアリングで、それぞれのポジション単独で証拠金計算が行われますので、片張りの証拠金額が適用されます。
アウトライトとスプレッドの証拠金額の違いは歴然ですので、まとめることによって必要な投下資金額を低く抑えることができるようになります。
それから、
データ料金の問題です。
日本ではまだ馴染みがありませんが、海外の取引所では、取引所の価格データを受信するユーザーに対し、使用料を課しています。
海外の取引所の定義でプロ認定されると、その額は月で1万円を越えることもあります。しかも、工業品と農産物とで別々です。
NYMEX、ICEそれぞれに料金を払うより、まとめることができればコストが削減できます。
NYMEXでは、
WTIとブレントのスプレッド銘柄も上場されています。
TOCOMのGASOCRUD(ガソリン-原油)のような、
取引所がサポートする商品間SCOです。
これなら、自動売買機能で合成しなくても、両者の鞘取りの注文を入れられます。
NYMEXでブレントの取引、悪くないでしょう?!
