WTIと北海ブレント

お疲れ様です。たぬきです~
CMEに上場されているWTI原油とICEに上場されている北海ブレントとのスプレッドが拡大傾向にあり、10月7日のセツルメントベースで6.32ドルになったというニュースを目にしました。
とりあえずICEのホームページで調べたセツルを手打ちして、7月からの3ヶ月ちょっと分のグラフを作ってみました。

WTI_Brent.jpg

報道でも、このグラフでも、スプレッドは、ブレント-WTIで算出しております。が、WTI>ブレントという認識が染みついてしまっているたぬきは、未だに違和感を払しょくできません。
1990年代から長らく「WTIとブレントとでは、若干WTIの方が高品質であり、1バレル1ドル~2ドルくらいWTIが高い」というのがセオリーであったこの関係も、2011年以降は概ねブレントがWTIを上回る状態が続いておりそろそろ慣れねばならないのかもしれません。。

さて、気を取り直して…
WTIとブレントの立場が逆転した背景には、中東情勢の悪化によるヨーロッパへの供給不安からブレント高が進んだ一方、WTIの上値が抑えられたこともあります。
世界の原油価格の指標の一つとされながらもアメリカから1滴たりとも輸出されることのないWTIの価格は、アメリカ国内の状況に大きく影響を受けます。

WTIの価格変動要因としてよく知られているものの一つとして、NYMEXの受渡し場所であるオクラホマ州クッシングの在庫状況があります。
先日、湘南烏帽子岩も「減少が続くクッシング在庫」の回でお伝えしておりましたが、トレーダーの皆様も、気にされる指標の一つではないでしょうか?

在庫状況は、もちろん需給バランスの影響を受けるわけですが、他に、パイプラインの存在を忘れるわけにはまいりません。
パイプラインが機能せず、製油所へ運ぶことができなければ、原油から石油製品を作る流れが滞り、原油がだぶつき、石油製品が品薄となります。
パイプラインは、定期メンテナンスでの稼働が停止するほか、事故やハリケーンで破損することもあります。

逆に、パイプランの増設、増強は、原油在庫を減らす方向に作用します。
クッシングから製油所へと原油を送り出すパイプラインとしてはシーウェイパイプラインがありますが、同様のルートで建設中の「ガルフコースト・パイプライン」の操業開始は、WTI価格を大きく押し上げるかもしれません。


「ガルフコースト・パイプライン」は、「キーストンXLパイプライン」の一部にあたります。
現在、「キーストン・パイプライン」として、カナダのハーディスティとネブラスカ州のスティールシティとをつなぐ「メインライン」と、スティールシティからさらに南下しクッシングへと延びる「クッシング・エクステンション」が稼働しています。
これをさらに増強する形で計画されているのが「キーストンXLパイプライン」で、「メインライン」と出発点と終着点をほぼ同じくする別ルートである「北部」と、クッシングとヒューストン、ポートアーサーとを繋ぐ「南部」とからなっています。
このうちの「南部」が「ガルフコースト・パイプライン」で、「ガルフコースト・パイプライン」の操業によって、遂に、カナダのオイルサンドがアメリカを縦断し、メキシコ湾へと届けられることになります。
地図を描くまでもなく、いかに壮大なパイプラインであるかは想像に難くないでしょう。


「ガルフコースト・パイプライン」は、早ければ今年中にも操業を始めるかもしれないそうです。
ちなみに「キーストンXLパイプライン」は、環境への悪影響の懸念から、まだ大統領の承認が下りておりません。
「ガルフコースト・パイプライン」の操業開始時期と並んで、チェックしておきたいポイントです。

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