TOCOMのシステム問題の決着と商品取引業者

お疲れ様です。たぬきです~
先週末13日に行われた(株)東京商品取引所(TOCOM)の定例記者会見では、システム提携が話題に上りました。「年内に結論を出したいという方針は変わらない」という社長の言葉が伝えられていますが、当初、早ければ今年半ばに決まる予定が夏を越えてしまったので、とりあえず中間報告として上記の発言になったようです。

思えば、TOCOMのシステム問題、当ブログで取り上げていた当時は4択だったはずです。

単独での新規システム開発は取引所及び受託参加者にとって負担が大き過ぎ、CMEとの提携は調整の難航が予想されたのと、日本の商品先物取引の9割以上を担う取引所が外国企業傘下に入るという点からも慎重にならざるを得ませんでした。TSE、OSEの総合取引所グループへの加入は、採用されるシステムはおろか、TOCOMは総合取引所に加わるのか?さえ疑わしい段階で、よって、もっとも無難に安く済む方法として、とりあえず利用延長の契約が選ばれたのでした。

しかし、その後もTOCOMの苦戦は続き、システムの共同利用相手を探す段階になっています。この手の提携が吸収合併のステップの1つとなることは明白。にもかかわらず、話を進めざるを得ないのは、自力での再建が厳しい、再建するまで資金がもたないことを物語っているのでしょう。

7月にはTOCOMとCMEのトップ会談がもたれたこと、8月には日本取引所グループ(JPX)と協議中であることが報じられています。
総合取引所のデリバティブ部門に入るのか?CMEグループのアジアにおける拠点の一つとなり、世界的な投資銀行がクリアリングメンバーに名を連ねるようになるのか?
楽しみではありますが、日本人のコモディティ離れが一気に加速するのではないか?という不安もあります。

吸収合併がまず最初にもたらすものは、業者が、商品取引業者という看板では食べていけなくなる、ということだと思います。
JPXの中にTOCOMが入ったとして、JPXの取引参加者である証券会社は金やガソリンの取り扱いを容易に認められるはずです。一方の商取会社は、従前からのコモディティの取り扱いは認められても、おそらく、証券を取り扱うことはできません。総合取引所の取引参加者や清算会員要件がTOCOMのそれより厳しいため、当然と言えば当然の措置ですが、コモディティしか扱えない商取会社の競争力は必然的に落ちるでしょう。
CMEと提携したケースでは、CMEのさじ加減次第となるでしょう。仮に今まで通り、日本の商取会社にTOCOMの清算や取引受託が認められたとしても、CMEの清算会員がTOCOMの清算を扱えるようになれば、海外の投資家がわざわざ日本の商取会社に口座を作るとは思えません。

日本の商取会社が駆逐されたら、影響はその川下へ及ぶでしょう。
コモディティに不慣れな証券会社の営業マンが積極的に扱うでしょうか?外国の商取会社に口座を作らねばならない事態となれば、コミュニケーションの手間や送金コストをかけてまで、敢えてコモディティ投資をしようと思うでしょうか?
情報不足や利便性の低下により、日本の投資家にとって、非常に取引しづらいものになってしまわないかと…心配です。

もっとも、我々が取引所再編の中で勝ち残っていけば、今まで通りのサービスが提供できるわけで。
トレーダーの皆様のためにも、日本のコモディティ市場の守り人として、我々は勝ち残らねばなりません。

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