こんにちは、湘南烏帽子岩です。
今週はNY金4月限が前日比140.40ドル安と、大幅安のスタートとなりましたね。今回ほ1日の下げ幅としては33年振りとなるようです。
どうやら今回の金価格下落の要因の一つとして、キプロスの中央銀行が、保有している金を売却することを検討しているといった噂が伝えられているようです。
一説では、今回の金下落により各国の中央銀行が保有している金準備の価値が、5,600億ドル(約55兆円)失われたと伝えられています。この金額は2012年度のスペインの歳出額にほぼ匹敵し、いかに今回の金急落の影響が大きかったか伺うことが出来ます、もし今回の急落の発端が中銀による金売却に関連する事であったとすれば、今後はギリシャやポルトガルなど、他のEU圏の債権国がキプロスに追随して金の売却に走るかどうかといった点にも注目が集まりそうですね。
ちなみに2012年度のWGCによる調べによると、PIIGS諸国の中銀による金保有高はポルトガルが382.5トン(世界14位)、イタリア2451.8トン(世界4位)、ギリシャ111.8トン(世界32位)、スペイン281.6トン(世界19位)と、かなりの金準備を保有しています。
今までは金価格が大きく下がった時にインドや中国といったアジアマネーが金を買い支えてくることが多かったですが、今回は日本の個人投資家といった、これまでと違った人達が金を買い支えてきているようです。
日本の個人といえば、これまで金の価格上昇局面で金の現物を地金商へ売りにいっていたという印象が強いですが、今回はアベノミクスによるインフレリスクをヘッジするために金を買いに行っているそうです。
今までは日本の個人の動きの逆の値動きをすることが多かった金ですが、今回はどうなるのでしょうか。