先週9月28日よりスーパーコンピューター「京」が遂に本格稼働しました。
スーパーコンピューター「京」は計算速度が毎秒1京回(10ペタフロップス)と2011年に最速を記録したスーパーコンピューターです。
当初利用する企業は民間で24社となり、創薬、医療、ゴム等の素材、自動車メーカー等が新製品の開発に役立てる予定です。
利用方法としてシミュレーションが多くあるようですが、このシミュレーションをマーケットで利用したら市場の予測が出来るのでしょうか。
現在では一般的に市場予測が出来ないとされており、トレードはリスクを最小限にし、リターンを最大限にする方法が主流となっておりますので、ポジションの保有期間を短くすることや相関性のあるポジションを反対側でとる方法、様々な銘柄、商品を組み合わせることでリスクを最小化する方法が取られています。
しかし、もしも市場予測が出来れば今度は逆に最長期間で最大利益を得る方法、しかも反対側のポジションや他の銘柄を組み合わせる必要がない最も効率的な方法が主流となるのではないでしょうか。
効率的な市場となった場合の優劣を決するのはどこまで先の市場予測が出来ているか、如何に早くその予測を出せるか、どこまで詳細な予測を出せるのかとなり、スピードと精度の勝負となります。また選択する戦略も唯一期間を選ぶことのみとなります。
ただ問題はスペキュレーターのトレードは期間での違いのみとなるため、一方的なものになってしまい、取引を成立させるためにはヘッジャーの実需による非効率な取引が相当量必要となることです。
このように考えるといくら技術革新があったとしても市場を正確に予測することが非常に困難なように思えます。
ちなみに世界では2018年の完成を目指し「京」の100倍のエクサとなる開発を行なっており、「京」を開発した富士通社も世界最速を奪還すべく後継機開発に取り掛かっているようです。
いつの日か市場を正確に予測することが出来るのでしょうか。
