NASDAQシステムトラブル続報

こんにちは、たぬきです。
当ブログでも何度か取り上げていますし、既に皆さんご存知だと思いますが、5月18日のFacebook上場に際し、NASDAQでシステム障害が起きました。取引開始が30分ほど遅れたほか、約定情報がうまく送信されず、取引の状況を確認できない状態が長時間に渡って続いたものです。

6日、続報があり、賠償金を支払う方針が示されましたのでご報告です。
賠償に充てる基金は、4000万ドル(約32億円)。
この決定が、まず、NASDAQ OMXグループの役員会で承認されました。実際の支払いに向けては、米証券取引委員会の了承が必要となります。
賠償の方法は、4000万ドル中の1370万ドルについては、現金で、証券会社へと支払われます。残りは、何と、今後NASDAQへ支払う手数料の減額です。

発生から20日あまりでの迅速な対応とも取れますが、問題はそう簡単ではないようです。

現金1370万ドルという半端な数字は、すなわち、NASDAQの用意している引当金額であるといいます。
NASDAQが、万が一のため必要な額をどのように見積もっていたかはわかりませんが、残念ながら、今回のトラブルでは積立不足を露呈してしてしまいました。まず、これが1点。取引所側の危機管理意識や投資家保護に問題があったと責められても仕方ありません。

それから、足りない分を、将来見込まれる手数料から減額する、という方法そのものの問題。対象の証券会社からの事実上の借金であり、世界有数の取引所の行動としてはあまりにお粗末ですが…それ以上に、損失を被った個人投資家に、どのように還元されるのか?が見えてこないのです。
また、思わぬところからの反対意見も寄せられています。
ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEユーロネクストが、この案に猛反発。手数料の減額は、NASDAQに注文を出さない限り恩恵を受けられません。ですから、注文を故意に、ニューヨーク証券取引所よりNASDAQに振り向ける可能性があるというのです。

そして、そもそものところ、絶対の金額が足りない、という点。
当初報道では、金融機関や証券会社の損失額は、1億ドルを超えるとの見積もりでした。実際のところはわかりませんが、その報道が事実に即していたならば、4000万ドルという金額は、あまりにかけ離れています。規則上でも、3億ドルまでの基金は認められているのです。賠償を受ける側が、黙っているとは思えません。

解決までの道のりはまだまだ長そうです。
ただ、いたずらにNASDAQ OMXグループがダメージを受ける事態は、好ましいことではないと思います。Facebook上場に直接の関係を持たない私としては、今後もニューヨーク証券取引所、NASDAQが切磋琢磨しながら共存することを願うのみです。


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