こんにちは、たぬきです。
昨日、今日は日経平均も辛うじて8,500円以上まで戻しましたが、6月に入ってからの3日間はなかなか厳しいマーケットでした。"買い"仕掛けだけでは立ち回りようがなく、猫も杓子も株を買ったバブル期とは、いかに異常な時代であったかを思い知らされます。
バブルといえば、4日(月)TOPIXは、バブル後最安値を記録したとか。そこで、ふと、「N/T比」の今が気になって、計算してみました。データは、2010年からで、終値ベースです。

ひと頃、このN/T比を利用したアービトラージが、投資のハウツー本でよく紹介されていたように記憶しています。鞘取りを研究したことにあるトレーダーの方ならば、一度は耳にされたことがおありではないでしょうか?
同じ株式市場の動向を現し、高い相関が見込まれる両者。しかし、その計算方法の相違から、時に乖離を起こします。その歪みを狙って、N/T比が高すぎる時には日経225先物を売りTOPIX先物を買う、低すぎる時には日経225先物を買いTOPIX先物を売る。先物に限らず、ETFやそれぞれの指標への寄与度の高い個別銘柄での鞘取り…といえば、思い出していただけるでしょうか?
ただ、上のグラフからもわかるように、今年に入ってからの傾向としては、単純に先物で日経売り、TOPIX買いをした場合、完全に股裂きです。一日単位での細かいブレでは収益チャンスもあったかもしれませんが、去年の今頃へのレンジへの収束を狙ったのなら、残念ながら、投資としては失敗の判断をせざるを得ないようです。
過去に有効性が認められた理論も、時が経てば通用しなくなることもあります。
改良や工夫で長持ちさせることができるかもしれませんし、時に、きっぱりと切り捨て、次の手法を採用する決断が必要なこともあるでしょう。逆に、一時はお役御免となった手法が、マーケットの変化と共に、再び輝きを取り戻すこともあるかもしれません。
プロのトレーダーの方の多くは、一つの手法、銘柄に固執しているわけではありません。一つのストラテジーを完成させた時から、次の開発の準備は始まっている。変化に柔軟に対応し、進化を続ける方が、長くトレーダーとして活躍し続けることができるのではないでしょうか?

こんにちは、たぬきです。昨日、今日は日経平均も辛うじて8,500円以上まで戻しましたが、6月に入ってからの3日間はなかなか厳しいマーケットでした。 まとめwoネタ速neo【2012/06/09 11:25】