ボルカールール延期

こんにちは、たぬきです~
当ブログでもたびたび取り上げてまいりましたボルカールールが、本当に適用されるかが怪しくなってきました。といっても、今回の措置はあくまで"延期"ですが。

話題に上ってからしばらく間が空きましたので、ボルカールールについておさらいしておきましょう。
2008年のリーマンショックの反省から、アメリカでは、金融に対する規制強化の動きが進みました。その思いが形となったのが、「ドッド=フランク法」です。"ウォール・ストリート改革および消費者保護法"という副題の通り、システム上重要な金融機関、店頭デリバティブ、ヘッジファンド等の監督強化を図る数々の規制が盛り込まれていて、ボルカールールもその一つです。
ボルカールールを一言で言えば、「銀行は、本来の銀行業務を行いなさい」といったところでしょうか?
自己勘定取引はもちろん、ヘッジファンドやプライベート・エクイティ・ファンドを所有したり出資することも禁止です。ただし、米国債はこの限りではなく、銀行も扱いが認められるようです。

また、相次ぐ世界的金融不安に際しては、経営危機に陥った大手金融機関の救済に税金が投入されました。サブプライムローンの破綻によって、持ち家を失った方も少なくありません。その傍らで、空売りに成功し、巨額のボーナスを手にしたトレーダーもいたことを知った国民の怒りやいかに…。
オバマ政権が強硬なまでに規制を推し進めたのは、選挙を前に国民の目の仇を叩き、好感を得ようという意味合いもあったとささやかれています。

だとしたら、なぜ、このタイミングで延期という措置を選んだのでしょう。
一つには、ドッド=フランク法が定めた施行期限今年7月21日までに、詳細な規程が出来上がりそうにない、ということが挙げられます。「金融」といっても範囲は広大です。単一の厳しい規則で縛ることは、業務に支障をきたす恐れが強く、業界の反対は必至です。そこで、各業界の現状に見合うものを目指したところ、収拾がつかなくなってしまったのです。また、自己取引の禁止を謳ってはいますが、ヘッジのための行為は認められています。規制の目的から考えればその通りですが、では、どこまでがヘッジとみなされるか?という境界わけは、非常に難しい作業です。

それから、諸外国からの圧力を無視できなくなったということが言えます。
先述の通り、米国債は対象から外されていますが、外債は他の金融商品と同様に扱われます。銀行が取引から手を引くことで、諸外国はアメリカでの資金調達コストが上昇することを恐れています。

とはいえ、外債に例外を認めたら…他商品の取扱者から、我も我もと要求が殺到するでしょう。外債を認めた以上、無下にすることも出来ず、かといって例外は多ければ多いほど、規制は緩く、本来の目的の意味を果たさぬことになります。

個人的には、延期と言う措置は懸命であったと感じています。生き馬の目を抜く投資銀行、ヘッジファンドを相手にする訳ですから、半端なものを出せば却ってあげ足をとられるだけでしょう。
2年の猶予があれば、個別の商品ごとに、細かく細かく規程を定めあげることも可能かもしれませんが、守るにも守らせるにも大変な複雑すぎる法は、今後の金融の混乱の種となりかねません。
このまま、立ち消えになる可能性も高いのかな、と思っています。


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