このブログをご覧頂いている皆様はインターネットを利用し、お取引をされているかと思いますが、そのインターネットに接続する為のIPアドレスが枯渇するかもしれないという話を聞いたことがありますか。
IPアドレスとは、各端末を識別するために付けられているインターネット上の住所とされています。
このIPアドレスの現在の主流は、「IPv4(Internet Protocol version 4)」で規格されているもので、32ビット(2の32乗)つまり約43億個あるのですが、近年のPCや携帯電話の普及に伴い、急速に利用可能なものが減少し、2011/2/3にはIANA(Internet Assigned Numbers Authority:IPアドレス・ドメイン名・ポート番号等の標準化・割り当て・管理などを行う組織)の管理するIPv4のアドレスは枯渇したとされています。
では、IPアドレスが無くなってしまうと何が起きるかというと新規の端末(パソコンや携帯電話、サーバー等)がインターネットに接続できなくなります。これは電子取引には大きな痛手となります。なぜならば、新たな市場への参入に際し、Latencyを抑えるために新たな拠点(DC)を持つことが困難になるという、よりよい環境でのトレード環境を新規に作ることができなくなるためです。
このIP枯渇問題はすでに10年以上前から指摘されており、技術面や運用面での延命措置がされていますが、抜本的な解決策としては、128ビット(2の128乗)つまり340潤(3.4×10の38乗)個利用できるIPv6を導入することで解決できます。
ただ、このIPv6導入には現在も様々な問題が指摘されており、大きなものとしては、既存のIPv4との互換性や安全性が挙げられます。
しかしながら、IPv6を導入することについては、今後企業は、実施せざる負えない状況が迫っており、皆様のインターネット環境についても現在販売されている機器については、対応されているものが殆どのため、個人でも対応が必要となる可能性はかなりあります。
Strategyはもちろん重要ですが、そのStrategyを動かす環境が変わることにより、どのような影響が出てくるのかを前もって調べて、対応しておくこともリスクマネジメントといえるのではないでしょうか。
