ボルカー・ルールとグラス・スティーガル法

こんにちは、たぬきです~

先日ボルカー・ルールについて触れましたので、ボルカー・ルールを語る際によく引き合いに出される「グラス・スティーガル法」についても紹介しておきたいと思います。

グラス・スティーガル法という通称は、1933年銀行法の中の、16、20、21,32条の4つの条文を総称したものを指します。提案者である上下両院議員の名前をとったこの規則は、一言で言えば、銀行業と証券業との兼業を禁止するものです。

なぜこのような規則が定められたかという背景には、諸説ありますが、最近取り沙汰されるのは、世界恐慌での反省からという説です。
世界恐慌といえば、1929年10月24日NY証券取引所での株価大暴落、いわゆるブラックサーズデーが思い起こされますが、当時、証券を兼業していた銀行はそのあおりをまともに食らいました。顧客資産を預かる銀行がリスクをとり、倒産するような事態になってはいけない、とする考えから生まれたというのが一つ。

また、利益相反を解決するため、という考え方もあります。
貸出業務と引受業務(つまり投資業務)は利益が相反する関係にあります。
銀行として貸し出しを行うに当たっては、相手企業に今後発展してもらい、借金を返してもらわねばなりません。
一方、証券会社の引受業務という立場では、経営が危ない会社は淘汰せねばなりません。株式等の発行を望む会社から新規に発行された株式をいったん買い取り、販売を行う、というスキーム上、売れ残った場合は証券会社が引き取ることになりますので、紙くずになるような株券は扱うわけにはいかないのです。(そのため、業績悪化が予想されるような会社は引き受け先がなく、投資不適格な株式の発行には歯止めが係る仕組みとなっているのですが。)
ところが、銀行として、自らが融資を行った企業の新規発行でしたらどうでしょう。
融資先の企業が資金調達に困り、倒産する事態となれば、銀行として損をしてしまいます。そこで、業績悪化について知っていたにも関わらず、新規発行を引き受け市場へ売り出してしまうのです。
このような無謀な証券発行を横行させ、ひいては恐慌を引き起こした原因が、利益相反する業務の兼業を認めたことにある、という反省から生まれたとするのが二つ目の説です。

グラス・スティーガル法のその後ですが、1999年に正式に廃止されています。理由としては、業務分離による効果が疑問視された上、兼業によるシナジー効果の方が認められたためとされています。

一度同様の法(似て非なるものではありますが)が撤廃されたにも関わらず、再びボルカー・ルールとして復活しようというのは面白い話だと思いませんか?

にほんブログ村 先物取引ブログへ

17 : 08 : 33 | etc | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<東京金のCalender Spreadに異変? | ホーム | カレンシーオーバーレイ>>
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://ateye.blog52.fc2.com/tb.php/313-67d2c576
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |

プロフィール

M.J.

Author:M.J.
岡安商事株式会社
マーケティング部
「Net Trade Pro」 の方を対象に
新規口座の案内、サポートを
行うために開設された部署です。

プロトレーダーやシステム
トレードに関するお問い合わせはこちら
こちらまで
traders@okayasu-shoji.co.jp

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

はじめに (2)
X-TRADER (125)
Market Explorer (1)
Order Book (1)
Commodity (38)
TT Demo (3)
TraderWorkStation (3)
Market Window (1)
Tokyo Commodity Exchange (70)
Tokyo Financial Exchange (8)
Tokyo Grain Exchange (6)
Fill Window (1)
Trade Book (1)
Algorithmic trading (19)
Proprietary Trading Firm (1)
Strategy (20)
Asahitrust (20)
Audit Trail (1)
Customer List (1)
Tokyo Stock Exchange (4)
Autospreader (2)
Bond (2)
Nikkei 225 (1)
Theory (18)
Order (1)
Foreign Exchange (47)
Derivatives (66)
etc (344)
Broker (3)
終わりに (1)
ADL (7)
経済指標 (5)
取引所スケジュール (7)
New TOCOM (8)

リンク(順不同)

必ずお読み下さい

ランキング

人気ブログランキングへ にほんブログ村 先物取引ブログへ 商品先物取引ポータルへ 商品先物ブログ・RSSナビはウェブコモ マネポケ金融投資ブログランキング 商品先物ランキング

フリーエリア

Google Page Rank Checker

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

最新記事