CX取引の限月・決済期限~日経225先物と比較して~
2011 / 10 / 19 ( Wed )
こんにちは。たぬきです~
限月間のスプレッドの話をしてきましたが、CXにおける限月の考え方について、
そもそもの部分が抜けていたので、今更ながらお話させていただきます。
日経225先物を主戦場にされている方にとっては、限月制であったり、取引に期限
があることは違和感なく受け入れていただけるのではないかと思います。
ただ、細かい部分ではやはり違いがありますので、まとめてみました。
<限月の設定>
日経225先物:3ヶ月おき(3,6,9,12月)の5限月
日経225mini:3,6,9,12月の内最も近い2限月及び1,2,4,5,7,8,10,11月の内最も近い3限月
C X:偶数月・奇数月・連続月など銘柄ごとに異なる6限月
<決済期限>
日経225先物:各限月のSQ日(第2金曜日)の前日
C X:銘柄ごとに異なる納会日または最終取引日《*》
<アクティブマンス>
日経225先物:期近(SQが近づくと翌月限にロールオーバー)
日経225mini:3,6,9,12月のうち期近(SQが近づくと翌月限にロールオーバー)
C X :期先(新甫発会から新規建玉が期先に集中)
<限月間の鞘>
日経225先物:金利分が含まれるため順鞘が基本
ただし、決算月をまたぐ月は安くなり易い
C X :保管料等が含まれるため順鞘が基本
ただし、需給逼迫時などはこの限りではない
《*》東京原油、東京金ミニ、東京白金ミニ、指数取引は「現金決済型先物取引」
とされており、受渡しによる決済は認められていない。受渡しが認められている
「現物決済型先物取引」の納会日の代わりに現金決済型先物取引では「最終取引日」の名称を使う。
日経225先物でも、取引終了月は流動性が低下することから値動きが激しくなりますが、
CXでは、受渡しの義務がより一層切実に、決済へと走らせます。
また、ネット取引では、違約防止策としてブローカーが納会日前に期限を設け、強制的に
決済させるケースがほとんどです。強制決済の場合、取引の相手方の気配次第で約定する
ことになりますので、期近だけがとんでもない値段をつけることがあります。
先月の粗糖の納会絡みでは、15日の終値57,100円から、納会日の28日には38,490円にまで
下落しました。
ただ、このような特別な動きがある時期は概ね決まっています。というのは、ブローカー
の定める決済期限が納会月の1日(穀物・コーヒーなど)か15日(貴金属・石油・ゴム・
第二系統)に集中しているためです。
ポイントはこの期日の夜間寄付17:00ですが、サーキットブレーカーが発動し続けた場合、
相手方がなく約定しない場合には、翌営業日に続くことになります。
システムトレーダーがターゲットにすることは稀だとは思いますが、バックテストを行う
際は当限の動きは除外して考えるくらいで良いと思います。
なお、「現金決済型先物取引」に区分けされる銘柄では、最終取引日にポジションが
残っても最終清算価格で決済されるだけですので、納会特有の動きとは無縁です。